重力に魂を引かれた連中の・・・

2013年01月12日 22:11

今時となってはむしろ珍しいけど、新婚旅行に行くまで海外旅行はおろか飛行機にすら乗ったことが無かった。
今では学生さんのホームステイだとか卒業旅行とか下手したら修学旅行ですら飛行機で海外なんて当たり前なのかも知れないのだけど、少なくとも自分の場合は海外、と言うより飛行機に乗ること自体に縁もゆかりも無かったのだと思う。
まあ少なくとも福井の実家に居た頃は飛行機以前に「空港」なんて言葉もろくろく無い所だったから、そもそも自分が空を飛ぶなんてイメージが出来ていなかっただけとも言える。
イメージすら出来ないのだから、例えば海外旅行は良いよとかあれこれ吹聴されたとしてもそれこそ食わず嫌いの典型みたいな感じで何故かヒコーキ嫌いになっていた、それこそ乗ったことが無いのだから本来好きも嫌いも無いはずなのに、とりあえず「自分の脚が地面から離れるのがイヤだから」と言うこれまた変な理由でひたすら嫌って乗りたくないことにしていたのである。
とは言え少なくともヒコーキ「嫌い」と言うよりヒコーキに乗るのが非常に「怖かった」と言うのは事実だ。

そんな自分が慌ててパスポートにでかい旅行カバンまで確保しておっかなびっくり飛行機に乗ることになったのだから、少なくとも出発先の関空に着いた時の自分の心境やいかばかりか察してもらえるとは思う。
と言うより実際には始めて降り立った国際空港のあまりのスケールのでかさに、完全に田舎もん根性丸出しでのまれ切っていたのが事実だったりする。
初の長期の旅行と言うこともあってパスポートやら現金の換金やらで、ヒコーキに乗る自分の体調とかなんとかを気にしている余裕ははっきり言ってなかったと言うのが正直な所だ。
こんなことを書くとヒコーキ慣れしている方々からはもはや失笑されるかも知れないけど、いい歳こいて初海外・初ヒコーキ・初長期滞在と色々"初"が積み重なるとそれくらい余裕が無くなるのが人と言うものなのです。

そんな余裕も何も無いテンションで乗り込んだエアバス。
何と言ってもエコノミーなので席の広さは実に最低限と言っていい。
妻に通路側が良いとせがまれて何の気にもせず譲ってあげたけど、確かにこの狭さで両脇に人が座っていると何かと気を遣うし忍耐はなかなか必要だ。
前泊時にはかなりアタフタしていて落ち着きが無かったけど、さすがに席に座ればもうどうしようもない。
冗談みたいな話だけど後は野となれ山となれの心境である。

で、結論から行けば自分の場合、離陸は正直何とも思わなかった。
地面から離れた時もそこから航路に乗せるため旋回する時も、さすがに文字通り「重力に逆らう」だけの加速が入るからなかなかいい感じに三半規管から身体全体がシートに押し付けられるような感覚が襲い掛かるのだけど、所詮一方方向で済む為か恐怖感も大してなく気が付けば上空10,000m近辺と言った感じだった。
ヒコーキの中も狭さこそ大変だったけど、気圧にしても時差にしてもさほど気にはならなかった。
まあ気にした所でどうにかする方法なんか無いのだけど、10何時間も乗っていると疲れよりもとにかく暇になると言うのが問題で自分はとにかく何か食うか備え付けの映画を何本も見ていたりして時間を潰していた。
問題は着陸。
離陸と異なるのは離陸は↑に書いたとおり加速一直線で行けてしまうのに、着陸の場合は重力に「徐々に」従うかのように段階的に高度を落としていくことだ。
パリからフランクフルトでの中型機(日本の国内線レベルか)だとそこまで感じなかったのだけど、さすがに超重量級の国際線ではそんな悠長に真っ直ぐ降りられないらしい。
一瞬グワンっと高度が下がったかと思うと今度は急に高度が「上がったり」もする、しかもこの周期が尋常じゃない位不定期だからこれはさすがに堪らない。
正直に言えば行きは自分はギリギリ耐えたけど妻がダメで、帰りに至っては妻も自分も完全にダウンした。
いや、ヘロヘロさ加減で言えば多分自分の方が症状は酷かったかもしれない。
当日の大阪の気流が悪かったとは言えあの上下動の繰り返しはとても自分の三半規管では耐えられない。

ヒコーキへの恐怖は大分失せたものの、ヒコーキ嫌いの方はもうしばらく治りそうにも無いと言うのが関空に戻ってきてからの偽らざる感想だ。
少なくとも自分の程度の低い三半規管の性能では持ち堪えられないことが完全に証明された。
あのどうにもならない上下動を本当にどうにかしてくれないものだろうかと思う。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://miyoshikeej20.blog75.fc2.com/tb.php/523-80e12301
    この記事へのトラックバック